2016年8月 宮崎・鹿児島
ご朱印旅の面白さを知る
突然のご朱印旅に目覚めたのは2016年の夏でした。
見事な筆さばきのご朱印、様々なデザインのご朱印帳、参詣日もわかる、
これがご朱印旅の魅力です。
お盆休みの8月13日、
宮崎でチキン南蛮の夕食を食べながら、妻と翌日の予定を話していました。日本全国で『神宮』と名の付く神社は少ない、という話から、そういえば、宮崎・鹿児島で『神宮』は4社ある、その会話の延長線上が『ご朱印』でした。宿泊先の『JALシティ宮崎』に戻り、売店でご朱印帳を買い求めました。翌日は『JR九州ホテル鹿児島』を予約しています。お盆なので15日の夕方には家に帰りたい、せっかく来ているので『神宮』4社にはお参りしたい、鹿児島の黒豚も食べたい、以上から出てきた結論が朝8時に『宮崎神宮』にお参り、『鵜戸神宮』『霧島神宮』に行き、鹿児島泊、翌日『鹿児島神宮』にお参りして、その間に沈寿官工房と薩摩切子の工場に行く、という欲張りなスケジュールでした。
8月14日朝8時前、『宮崎神宮』に到着、およそ半世紀ぶりの再訪です。
樹木のしげる参道は涼しく、参詣を済ませ社務所に向かいます。若い巫女さんがすでに着座しており、ご朱印をお願いしたところ、その場でその巫女さんが書いてくれました。初『ご朱印』です。柔らかな筆致に夫婦で感激しました。これがご朱印旅の始まりです。
今回は車での移動で、時間を読みづらいところもあり、先を急ぎます。国道220号線を南下、海沿いの快適なドライブです。『三大下り宮』のひとつでもある『鵜戸神宮』は何回かお参りに来ています。参詣後、北郷から山越えし、田野インターから高速で霧島に向かいます。カーナビの指示通り高原インターで降り、カーブの多い道を走り『霧島神宮』に到着です。長い石段を登り参拝、『さざれ石』も見ました。こちらも半世紀ぶりの再訪ですが、見覚えのある景色は何一つありません。早々に3神宮に参拝、幸先いい滑り出しです。その日は沈寿官工房まで足を伸ばし、『JR九州ホテル鹿児島』に宿泊しました。
翌8月15日、磯庭園近くの薩摩切子を買い求めあと、『鹿児島神宮』に参詣しました。立派な参道とすっきりした境内、鹿児島らしさを感じます。
今回は、2日間で4社を参詣、すべて『神宮』でした。
鵜戸神宮 霧島神宮 鹿児島神宮・大隅一之宮
8月15日の夕方、自宅に帰りお墓参り、送り火を焚いて、あらためて、ご朱印帳を開いてみます。
もともと旅行好きですが、これまでは乗り鉄を中心に国内、海外をウロウロしてきました。乗り鉄も佳境を超え、最近は国内旅行に少々行き詰まり感がありました。そこに、宮崎神宮での好印象、一気に『ご朱印旅』という絶好のテーマが出来あがりました。
半世紀前、小学校低学年の頃、宮崎の平和台公園とえびの高原で撮った写真が家にあります。宮崎以外にもいろいろなところを両親は連れて行ってくれ、写真も数多く残っています。そのような場所を再訪したいという気持ちはありましたが、これまではJRばかりで、霧島界隈も肥薩線の矢岳越えは何度か乗車、『三大車窓』も堪能しています。今回ご朱印のさることながら、『記憶の中の旅』に出会えたことが衝撃的で、強烈に新鮮でした。ご朱印か、記憶か、どちらが主になるかわかりませんが、JRの完乗を目指していたころのような、全国行脚の再スタートです。